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黒犬倉庫

版権・オリジナル・ CP 小説中心。よろずジャンルなブログ(倉庫)。二次創作や、オリジナルキャラクターが主軸となる作品が多め。受け付けない方は閲覧はご自重下さい。原作者・出版社等の関係はありません。

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帰る所がなくなったあたしは、何と何とセルティたちの
マンションに一緒に住むことになってしまった。

もちろん最初は、二人のお邪魔虫になるだろうし、何よりこんな
高級マンションの家賃なんか払うことなんて、今のあたしには
出来ないと思ってきちんと断ったよ。
そしたら隣の空き部屋を使えばいいと言われ、時々新羅を手伝う
簡単なバイトでもしてくれればいいと言われてしまい――。

あれよあれよという間に、決まってしまったわけで。

まあ……確かに新羅に口で勝てるとか、これっぽっちも思って
ないんだけどね……。

そんなこんなで案内された、隣の空き部屋。
セルティたちが使う部屋のリビングを、半分ぐらいにした広さだった。

元々一緒に買った隣の空き部屋の壁に、あとからドアを設置して、
改築したあとに物置として使ってたらしい。
物置と言えども時々はちゃんと掃除をしてたみたいで、ささっと掃除機を
かけるだけですぐに綺麗になった。

それ所か、使わなくなったという家具がほぼ一式揃ってた。

小さなテーブルとか、大きな本棚とかベッドとか……それほど
傷んでるわけでもないから、まだまだ普通に使える。
ちなみに冷蔵庫とかキッチンはない部屋だから、ご飯を食べる時は
セルティたちと一緒に取ることを約束。

……何だろう、この展開は。

ひとまずベッドの上に客用布団を運び入れてもらった。
他に足りないものはいつ何を買おうかと、当人のあたしじゃなく、
何故かセルティと新羅が盛り上がっていた。
そんな二人に、小さくお休みと声をかけて部屋に戻る。

見慣れない部屋、見慣れない家具、見慣れない色――ああ、
ものすごく違和感。

ともあれ今日は疲れたし、さっさと寝ちゃおう。

あたしはぼんやりとしながら、顔を洗うために洗面所に移動する。
しまった……。
化粧道具ないんだよね……ボディソープとかシャンプーも。
こういう時に敏感肌ってめんどくさいよねえ。
あらかじめ大丈夫って分かってる自分用のじゃないと合わないし。

部屋まで用意してもらってるんだから、そういうのは早めに自分で
そろえておかなきゃなー。

洗面所の電気をつけて、鏡に映るぐちゃぐちゃであろう顔を見やる。

「……んん?」

思わず眉をひそめて、鏡をじっと見やる。
何だかいつも見てるより少しだけ幼いような感じがするのは――
気のせい?

「いやいやいや、まさかねー。デュラの次はコナンとかー。まさかねー。
 いやほんと、子供になってるわけじゃあるまいし」

二十前半だった自分から、学生の年齢だったぐらいの自分に
見えるんだけど……ままままさかねー!





染まる次元に、これは否定

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