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黒犬倉庫

版権・オリジナル・ CP 小説中心。よろずジャンルなブログ(倉庫)。二次創作や、オリジナルキャラクターが主軸となる作品が多め。受け付けない方は閲覧はご自重下さい。原作者・出版社等の関係はありません。

欲しいなら策略さえお斬り抜ける(ハリポタ)


※『突発台詞~40~』のヒーロー設定
※セブルス本人が出てこない
※原作最終巻後





「なあ、セブルス。結局、お前の親友って誰なんだろうな」



「グリフィンドールは勇敢な騎士道を持つらしい」

「ハッフルパフは正しく忠実に、真実を掴むらしい」

「レイブンクローは機知と学びの友を得るらしい」

「そして我らがスリザリンは、まことの友を」



「俺たちは同じ学年で、同じ寮生でルームメイトの、長い腐れ縁だ」

「だけど、“友人”なんて間柄じゃなかったな」

「あの寮で堂々と“友人”なんぞと口にする奴もいないだろうが」



「でも、片割れが一方的に考えているのも“友人”とはいえない」

「一方的な断定はただの思い込みだ」

「特に俺たちの寮では、そんな“友情”は道具になる」



「あいつらは単純で、すごかったよな」

「本当にあいつら、何であそこまで人を信じるんだろうな」

「何で命かけてまで護ろうとするんだろうな」

「それで恨み買ってれば世話ないが」



「こう考えてみれば、あいつらの方がスリザリンに合ってるよな」

「はっはっはっ、それは嫌か?」

「そういえば、昔そんなことを話した記憶があるな」



「まあ、安心しとけよ」

「このままお前との腐れ縁、続けてやるから」



「これからは俺が、ポッターのがきんちょ、見ててやる」

「おっと、こんな言い方するとお前は怒るか」

「あー ……リリーのがきんちょ?」

「やばいな、こっちの方がキレられそうだ」



「まあ、呼び方なんて今は関係ないか」

「別に俺が見てなくても、がきんちょの周りはお節介焼きばっかりだ」

「必要ないかとは思うんだけどな」



「だけど、見ててやるよ」

「正直、俺としてもあのがきんちょが好きってわけじゃなかったし」

「お前は怒るかもしれないけどさ」

「だってあのがきんちょ、セブルスが生きた証だろ」



「あのがきんちょがいたから、お前、今まで生きてきたろ」

「言ってて、すっごい否定されそうだけどな」

「でも俺と校長はそういう意見なわけ」



「総てはリリーのためかもしれない」

「だからこそ、お前はあのがきんちょを護って生きてきたんだ」

「あのがきんちょがいたから、お前は生きてこれたんだ」



「がきんちょには、そこだけ感謝してるよ」



「だから、今はあんまり嫌いじゃないかもな」

「今は、だからな」

「これからどうなるかは分からないが」



「お前との腐れ縁のよしみで、今度は俺が見守っててやる」

「だからセブルス」





「お前の親友の座、俺が貰った」





END.

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