※ゼロス独白
好きです。恋しいです。愛しています。
どの言葉なら貴女に届くのでしょうか?
もっともっと、甘い言葉でなくてはいけませんか?
愛おしいです。想っています。焦がれています。
どんな言葉なら貴女に響くのでしょうか?
もっともっと、熱い言葉でなくてはいけませんか?
どれほど強い言葉なら。どれほど固い言葉なら。
貴女は僕の気持ちを受け入れてくれるのでしょうね。
射抜いてしまえるほど貴女を見つめても。
いつでも光を放つその相貌は気づいてくれない。
貫いてしまえるほど貴女を呼んでも。
いつでも笑っているその声がかき消してしまう。
空気にしか考えてませんか?
空気より酷いと思っていますか?
一生、貴女の仲間ではありえないのですから。
きっといつか、貴女の仲間を簡単に砕いてしまうでしょう。
きっといつか、貴女の宝物を簡単に壊してしまうでしょう。
きっといつか、貴女の世界を簡単に奪ってしまうでしょう。
今だって出来ると思いますけどね。
この手の指先を向けながら力をこめてしまえば。
簡単に全てが崩れ堕ちる。
貴女が大切に思っているものの全てが。
この手で。
好きです。恋しいです。愛しています。
どの言葉なら貴女に届くのでしょうか?
もっともっと、甘い言葉でなくてはいけませんか?
愛おしいです。想っています。焦がれています。
どんな言葉なら貴女に響くのでしょうか?
もっともっと、熱い言葉でなくてはいけませんか?
どれほど強い言葉なら。どれほど固い言葉なら。
貴女は僕の気持ちを受け入れてくれるのでしょうね?
いいえ。
貴女は僕の気持ちを受け入れる事はないでしょう。
それはきっと全ての母も知っている事実。
どれほど固い言葉でも。どれほど強い言葉でも。
この世と思えぬ甘美な言葉でさえ。
貴女は僕の気持ちを受け入れずに振り払うでしょう。
好きですよ。愛しています。
狂おしいほどに。
ねえ、リナさん。
END.