※彼女視点
「ふふふ、お久しぶりですわ。ダンブルドア先生」
「うむ。元気にしとったようで安心じゃ」
「もちろんですわ! 元気でいなければ笑って過ごせませんもの」
「笑っておる君を見ることが出来て、本当に嬉しいのう」
「ありがとうございます。先生にはご心配ばっかりおかけして
しまっていたから」
「わしの心配など、君にとっては杞憂だったようじゃがの」
「あら、そんなことはありませんわ!」
「ご亭主も元気にしておるかの?」
「ええ、それはもう! ……本当は旦那様も先生にお会いしたいと
言っていたのですけれど……ごめんなさい」
「良いのじゃよ。折をみてわしからも手紙をだそう」
「まあ! 旦那様が喜びますわね」
「その様子じゃと、生活は落ちついてきたようじゃな」
「はい、今は何とか。先生にも叔父上にも……たくさんご協力して
頂いたおかげですわ」
「わしは何もしておらんよ」
「いいえ。先生が何も言わずに見守って下さっていたこと、私……
いえ、私たちは、とても感謝しておりますの」
「ならば良いのじゃが」
「ふふふ。ああ、そういえば先生、新しい教員の方、増えたんですの?」
「2人ほどのう。会ったのかの?」
「先ほど鳶色の髪の方に。私の不注意で少し驚かせてしまって」
「そうか……彼は――。……彼と、話したのかね?」
「ええ、少しですけど。ふふふ、ダンブルドア先生、不思議ですね」
「何がじゃ?」
「何だかその方が、旦那様に似ているような気がして。私、思わず
ブラウニーをあげてしまったんですの」
「ほう……。それはとても珍しいのう。君が特に気に入った人物しか
渡すことのない、特別なブラウニーを?」
「そうなんですの! 今まで旦那様と、叔父様と、従兄弟と、先生にしか
あげたことがありませんのに。何だかとってもあげたくなってしまって」
「君のブラウニーは絶品じゃからの。彼は甘いものが好きらしいから、
きっと喜んだじゃろう」
「ふふふ、それならば良いのですが」
「それほど似ていたのかの?」
「ええ。何となく……ですけれど、旦那様に……学生時代のテッドに、
よく似ていましたわ」
「そうかそうか……ホッホッホッ」