「……よし、出来たっと……」
「「出来た出来たー♪」」
つらつらと考えていた思考を、そこでいったんストップさせる。
しわのとれた服をまたハンガーにかけ直す。
奥に戻そうとすると、マルとモロが首を振って止めた。
「雪里、それは主様の部屋に持ってくの♪」
「今すぐに?」
「今すぐ今すぐ♪」
「そう、分かった。じゃあ持っていこう」
マルとモロと一緒に洋服がけを押して、侑子さんがいるであろう
いつもの部屋に持っていく。
声をかけてから部屋に入ると、いつもの大きな椅子にゆったりと
腰掛けていた侑子さんは、待っていたかように私の方を笑って見やる。
そしたら侑子さんの隣にいたモコナが、ぴょーんと前に出て――
めきょっ
急に目を大きく見開いた。
……めっ……めちゃくちゃ怖ぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!
心臓ドッキリでそのまま止まるかと思ったよモコナァァァ!!!
心臓を大暴走させながら、私は思わず後ずさった。
モコナは目を見開きながらそのままふわりと浮き上がる。
すると、額の宝石みたいなのから光が噴射した。
噴射された先の円形の光の中がゆらめく。
その中に、かなり驚いた顔の4人の人が写し出された。
長身でがたいが良い目つきの悪い黒い人。
長身でひょろりとしたにこにこ笑う白い人。
困惑したような、驚いたような男の子と女の子がいる。
――誰?
NEXT.