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黒犬倉庫

版権・オリジナル・ CP 小説中心。よろずジャンルなブログ(倉庫)。二次創作や、オリジナルキャラクターが主軸となる作品が多め。受け付けない方は閲覧はご自重下さい。原作者・出版社等の関係はありません。

第3章 台風11号 根源(3)





石の輝きに、息を呑み。
思わずぽつりと私は呟いていた。

「……エル様は私にこれを見つけてくれって頼んだのか……」


ピシン


「え?」



カシャ―――――――――ンッ!!!



その瞬間、いきなり結晶に入った1本のヒビ。
ヒビは蜘蛛の巣状に広がり、結晶を四方に弾け飛ばす。
皆より一歩前に立っていた私の体は、それをまともに受けた。

「……!!」

やばいっ!!
これ、目が開けていられないっ!!

「うあ……っ!!!!!」

しまった―――!
白銀の光の洪水が、私に押し寄せ貫く。

私にはもう何も見えなった。





『姉様……今、僕の力が……』
『ええ、分かってるわ。あの子がちゃんとこちらへ戻ってこさせて
 くれたようね。はいこれ』
『うん。だけど何だか悪いことしちゃったな……こんなことならせめて
 加護を授けたかったよ』
『それなら、もう充分に受けてるでしょう。何せありあまるくらいに、
 誰よりもこれの光を間近で受けたんだし』
『それならいいんだけど……。彼女の旅はまだ、当分の間は終わりそうに
 ないから』
『――そうねえ。まだ、終わらないわね。』

『独りは痛い。孤独は痛い。姉様……僕は知ってるんだ……』

『そうね、孤独というものは、感じれば感じるほどに苦しいものよ。
 ……あの子は大丈夫――月光の加護と、未来があるのだから』
『うん……。きっと彼女にも、兄様にも……』






第3章
スレイヤーズVSオーフェン編 END.

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