石の輝きに、息を呑み。
思わずぽつりと私は呟いていた。
「……エル様は私にこれを見つけてくれって頼んだのか……」
ピシン
「え?」
カシャ―――――――――ンッ!!!
その瞬間、いきなり結晶に入った1本のヒビ。
ヒビは蜘蛛の巣状に広がり、結晶を四方に弾け飛ばす。
皆より一歩前に立っていた私の体は、それをまともに受けた。
「……!!」
やばいっ!!
これ、目が開けていられないっ!!
「うあ……っ!!!!!」
しまった―――!
白銀の光の洪水が、私に押し寄せ貫く。
私にはもう何も見えなった。
『姉様……今、僕の力が……』
『ええ、分かってるわ。あの子がちゃんとこちらへ戻ってこさせて
くれたようね。はいこれ』
『うん。だけど何だか悪いことしちゃったな……こんなことならせめて
加護を授けたかったよ』
『それなら、もう充分に受けてるでしょう。何せありあまるくらいに、
誰よりもこれの光を間近で受けたんだし』
『それならいいんだけど……。彼女の旅はまだ、当分の間は終わりそうに
ないから』
『――そうねえ。まだ、終わらないわね。』
『独りは痛い。孤独は痛い。姉様……僕は知ってるんだ……』
『そうね、孤独というものは、感じれば感じるほどに苦しいものよ。
……あの子は大丈夫――月光の加護と、未来があるのだから』
『うん……。きっと彼女にも、兄様にも……』
第3章
スレイヤーズVSオーフェン編 END.