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黒犬倉庫

版権・オリジナル・ CP 小説中心。よろずジャンルなブログ(倉庫)。二次創作や、オリジナルキャラクターが主軸となる作品が多め。受け付けない方は閲覧はご自重下さい。原作者・出版社等の関係はありません。

第3章 台風5号 担当の不在は辛いですね(2)





「ここは宝物庫、ですの?」

きょろきょろとボニーが辺りを見回しながら訊く。
残念ながら、私には展示物の趣味の良さはわからないけどね。

「まあ、そうみたいだよ。ここでちょっと依頼品を探してたら、
 床下からゴンゴンと叩く音が聞こえてきたってわけ」
「なるほど……。あのすごい硬い蓋、あんたが開けてくれたのね……」
「おー、そうだったのかー。ありがとな!」
「いえいえ」

隅の方に転がった蓋を見つけてがっくり肩を落とし、
コギーが安心したような声を出す。
しかもガウリイなんて、疑いもせずにお礼なんて言ってる。
本当に突っ込みがない会話だ。

「……それにしても、どうしてこんな床下から出てきたの?
 見る限り、この下は地下水路みたいだけど」

その瞬間。
落ち込んでいたアメリアは、がばりと顔を上げると叫んだ。

「はうっ!! すっかり忘れてましたっ!!!」
「ああ! そーでしたわっ! このままではオーフェン様が!」

「あいつなら大丈夫な気がするけどね」
「俺はリナが無茶してないか心配だけどなあ」



突っ込み不在の会話が漫才化すると、
こうもグダグダになるのか。


忘れてたって……一体全体、君たちは何を目指してたんですか。
私にはこの会話に、終止符を打つようなつっこみは不可能。
まあ、それこそリナみたいにいきなりスリッパやハリセンを使ったり、
魔法炸裂とかすればすぐに終止符つくだろうけど……。
今は別にそこまでしなくてもいいんじゃないかとか思うのは、
ちょっとした現実逃避なのかな。

……今回ばかりはね。





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