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黒犬倉庫

版権・オリジナル・ CP 小説中心。よろずジャンルなブログ(倉庫)。二次創作や、オリジナルキャラクターが主軸となる作品が多め。受け付けない方は閲覧はご自重下さい。原作者・出版社等の関係はありません。

第3章 台風3号 巻き込まれる運命ですから(2)





とりあえず最初は FF の魔法をやってみたけど……すごいね……
確かにちゃんと魔法が使えるようになってる。

ちらりとサラリーマンっぽいものの方を見ると、煙の中からむくりと
体を起こしてくる。
うーん……結構魔法としての威力としてはあると思ったけど、
サラリーマンっぽいもの、どっこも傷ついてないなあ。
存在自体がどうこうって感じかな?

サラリーマンっぽいものの一人が素早く走ってきて、私の頭上目掛けて
力強く丸めた新聞紙を振った。
私はそれと同時に片足でステップを踏んで軽く後ろに飛び、
着地と同時に今度は前に飛び上がる。

そして体にひねりをつけて、思いっきり横顔を踵で蹴った。



ダァン!!!



吹っ飛ばされて壁に激突したのを見ながら着地した私はとんとん、と
つま先を床で叩く。
うん、どうやら体は鈍ってなかったみたいだ。
良かった良かった……。

後ろから向かってきた奴に、ばっと指を突きつける。

「インペディメンタ! 妨害せよ!」

指を突きつけられたサラリーマンっぽいものは、その場に硬直した。
ふむふむ……ハリポタ系は杖がなくても大丈夫なんだね?
後は私が知ってる魔法で使えるの、使い勝手がいいっていうと……
ドラクエとかメガテンとか、サモンナイトとかになるのかな。
でも私、あまりゲーム持ってないから良く分かってないんだよね……。
FF も友達に貸してもらっただけだし。

こういうゲームとかの方は深くもあり浅くもある、幅広い知識を持つ
オールマイティ・マイフレンドの方がくわしいんだけどさ。
どっちかといえば、私はゲームより本の方を多く読んでるからなー。
ううん……。
今後、まったく知らない世界に飛ばされたらどうしようか。

サラリーマンっぽいものの攻撃を、ひらひらかわしながら考える。
えーっと、他にこの場で有効に使える……っていうか、
他に覚えてる魔法は何かあったっけ。

他に私が知ってて使える魔法、魔法、魔法――あ。

頭をよぎった考え。
それに思わず私は、にっと悪戯な笑みを浮かべた。

「レイ・ウイング!!」

風を纏って飛び上がると、まっすぐで長い廊下を思いっきり飛んで
突っ切っていく。
後ろを見ると、ものすごい速度でサラリーマンっぽいものが
飛んでいく私を追いかけてくるのが見える。

読み通り十分な距離はとれた!
スピードはそのままに、振り返って掌をつきつけた。





「吹け、一陣の風。 『風花・風塵乱舞』 !」
 
 
 
 
 
ゴォオオオッ!!!!!
 
 
 
 

NEXT.

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