武器・ビジネスバッグ。
ビジュアル的に、すっごく問題があるような気がしてならない。
けれどそれだけなら、まだ私にも対応の仕方がある。
でも……相手の武器はそれだけじゃなかった。
本当に私が怖いと思ったのは、そのビジネスバッグから次々と
取り出されてくる道具の数々っ!!
あきらかに農薬まみれのキャベツ。
中身のないペットボトル。
夏に見かける昆虫用っぽいゼリー。
あれにやられるのは嫌すぎる!!
人間として、あんなのにやられたくはないから絶対に!!
あれとコムリンだったらまだコムリンの方があきらかにマシだ。
……ごめんね……アレン……。
ああ、君は大丈夫だったかなあ……?
ふと遠い目になりかけた時に、私に向かって一斉に飛びかかってくる
サラリーマンっぽいものの群れ。
「仕方ないなあ」
確かにここの所ずっと修行とかサボってたから師匠が怒るだろうし、
ここらで少しやってやりますか。
L 様が使えるようにしてくれた魔法も使ってみたいしね!
呪文詠唱の必要は……。
まあ、ものは試してみなくちゃ始まらない!!
「ファイラ! 続いて サンダラ!」
グオォォン!! ヴァヂィッ!!
範囲制限の小さめなやつの炎系と雷系を唱えてみると、
火炎と落雷がサラリーマンっぽいものを巻き込んで弾けた。
ワオ。
NEXT.