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黒犬倉庫

版権・オリジナル・ CP 小説中心。よろずジャンルなブログ(倉庫)。二次創作や、オリジナルキャラクターが主軸となる作品が多め。受け付けない方は閲覧はご自重下さい。原作者・出版社等の関係はありません。

第2章 台風10号 再会は何やらの始まり(1)





「……もしかして、アルとエド? どうしてここにいるの……って、
 何その現状ー!!
「「セツリさん!?」」

右腕がないエドと、半分壊れかけて箱っぽいものに入れられてる
アルを見て、私は叫んでみせる。
そして振り向いた2人も、私を見てすごく驚いた。

いやいやいや、まずは私が驚く所ですよ。
お2人とも!

一応、私は君たちとはハイジャック列車が初対面だから、オートメイルと
鎧になった理由を知らないことになってるんだからね……。
こうして見られたことに、少しは慌てなさい。

「うん? もしかしてセツリは、この2人と知り合いなのかい?」
「ここに来る前に、東部へ行く列車の中で色々とありまして。
 ……ああ、そうか……2人は “エルリック” って、言ってたっけ」

その場でもっともらしい言葉を選びながら私が言うと、
不思議そうにアルが問いかけてくる。

「どうして、セツリさんがここにいるんですか?」
「……知り合いのお墓参りの途中で、ピナコさんと会ってね。
 数日の間、ここに泊まらせてもらうことになったんだよ」
「ふう。セツリと会ったのはトリシャの墓前だよ。そう、こいつらが
 トリシャの息子だよ、セツリ

すると、エドがかなり驚いたように見やってきた。

「母さんの知り合いっ!? セツリさんがっ!?」
「うん。昔お世話になったことがあってね……確かにどことなく、
 トリシャさんに似てるね」

頷いてくすくすと笑う。
すると、エドがぽかんとしたような顔をした。



がぃん



ちょうどその時スパナが飛んできて、もののみごとにエドの頭に
直撃してすっごい固い音を出した。
み……見てるだけでも痛そうで、涙が出てきそうだよっ!!

どしゃりと倒れたエドの大きなタンコブから、多少血が
飛び出ててるのに目を逸らす。

「こらー! エド! メンテナンスに来る時は電話の1本でも
 入れるように言ってあるでしょ!!」


2階のテラスからウィンリィが身を乗り出して、地面で痛そうに
うめいてるエドに向かって大声で叫ぶ。
それにエドが頭を押さえながら、怒鳴り返した。

「てめーウィンリィ!! 殺す気かっ!!」
「あはは!  おかえり!」
「おう!」
「ただいまー」

ひっさしぶりに、この3人がそろった所とか見たなー。
ああ、私にとってはまだ少ししか経ってないのにねえ……?
もう……こんなに大きくなったんだ。 

私がそんなことをしみじみ思ってると、またウィンリィが叫んだ。

「きゃー!! ごめんセツリ!! 怪我しなかったーっ!?」
「全然大丈夫だよー」

持ち前のすごいコントロール力を見せてもらいました。
何だかんだ、エドとウィンリィが言い合いつつ。
エド達は修理のために、ばっちゃん家に3日滞在することになった。
そしてばっちゃんの言葉もあって、私もそうすることになった。





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