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版権・オリジナル・ CP 小説中心。よろずジャンルなブログ(倉庫)。二次創作や、オリジナルキャラクターが主軸となる作品が多め。受け付けない方は閲覧はご自重下さい。原作者・出版社等の関係はありません。
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最初に会ったのは、僕がマナを AKUMA にしてしまった時だった。
僕の意思に反して暴走した左手がマナを壊して、怖くて、苦しくて、
何もかもが分からなくなった時。
ただただ、悲しくて悲しくて悲しくて真っ白だった時に。
師匠が AKUMA のことを教えてくれた。
そして 『エクソシストにならないか』 と、言った。
ぼんやりと顔を上げた瞬間。
僕の体が、優しくふわりと虚空に浮き上がった。
「この子の手当てが最優先でしょーが」
耳元で聞こえた優しい声は、今でもはっきりと覚えてる。
「名前なんて言うの? 私は仲野雪里」
微笑んで顔の覗き込んできた人は、とても綺麗で見とれた。
名前を言うと、もっともっと綺麗に笑ってくれた。
弟弟子になった僕を何かと気にかけてくれて。
いつも一緒にたくさんきつい修行をして、僕が知らないことや
分からない、様々なことを数多く教えてくれて。
ペンダントを僕に残して、一足先に教団へ行ってしまった。
後を追うようにしてたくさん修行して――。
ようやくの思いで、教団に行った。
「アーレーンーッ!!」
僕に思いっきり飛びついてきて嬉しそうに笑っていた、
兄のように慕う人はまるで変わっていなくて。
すごく嬉しかったはずなのに、照れ隠しのような態度になる。
それでも、あの人は笑ってくれていたんだ。
ねえ、今はどこで任務に励んでるの?
貴方なら自慢のハリセンスで AKUMA を叩いてるはず。
きっとその隣を、白雪が誇らしく飛んでいるはず。
そして帰ってきたら笑って、僕に言うはずだ。
「ただいま! そして、おかえり!」
だから、僕も貴方に笑って言うんだ。
おかえりなさいって……ただいま……って。
「――アレン君。朝食が終わった後でいいから、そのまま司令室まで
来てくれるかな?……出来れば、リナリーと一緒に」
「あ、はい。任務ですか? コムイさん」
「……ちょっと話があってね」
「?」
貴方の 援護に 向かえという 任務 。
ただ それだけ だったのならば
どんなに 良かったか …… 。
NEXT.