82話
「それでどうしたの、綱吉?珍しく急に呼び出して。赤ん坊は
何か知ってるの?」
「いいや、ツナが話したいことがあるってだけだ。何だ、ツナ」
「……ボンゴレ門外顧問の沢田家光――俺の父さんが日本に
帰ってくるみたいなんだ」
「家光が?……向こうで何かあったのか……?」
「まあ、僕としてはボンゴレに何があろうがどうでもいいんだけど。
それでも綱吉は気になるんでしょ?」
「気になるというか……予感かな」
「超直感か」
「……そんな感じ。何か始まる、始まってる気がする――
今は嵐の前の静けさかな」
「ふん……家光が動くってことは並大抵のことじゃねぇな」
「そういえばその人って、綱吉がボンゴレの事情とかほとんど
知ってることは?」
「んー、知らないと思う。俺が物心ついた頃はもうイタリアと日本を
行ったり来たりしてたし、ここ2年はずっと向こうにいたしね」
「家光には話すのか?」
「……父さんが気づくか話すかしたら言うよ。俺から話すのは面倒」
「そ」
「分かったぞ」
83話
(門外顧問チームのバジルくんと――ヴァリアーのスクアーロ?)
「(おいツナ、俺は京子たちを避難させとくぞ)」
「(うん、そうして)」
「来てください!安全な場所へ!!おぬしに伝えたいことが!」
「う゛お゛ぉ゛い、もう鬼ごっこは終わりにしようや」
(バジルくんはミスったな……きっとスクアーロは――)
「で、何だ? そいつらは」
(やっぱり俺の顔までは知らなかった。さて、どうするか……)
84話
(動き出した理由がハーフボンゴレリング……面倒すぎるだろ……)
「それがなあ……ツナ……ここにあるんだ」
「!!」
(……バジルくんは囮か。人選的には間違いないけど)
「ある人物からこれおをお前に渡すように、頼まれてな」
「えー!? (ああもう、面倒だなあ。今は逃げて、あとでリボーンと
話すことにしようかな)」
85話
「選ばれたからだぞ」
「ディーノさん!!リボーンも!!いつのまに? (やっぱり……
リングを届けに来ただけの用事で、ここにいるわけじゃないよな
……ディーノさん……)」
「ボンゴレリングは全部で7つあるんだ。7人のファミリーが持って
初めて意味を持つんだからな」
「!? (……7人、ね……)」
「時期ボンゴレボス沢田綱吉を、守護するにふさわしい6名に
届けられたぞ」
(嵐が獄寺君で、雨が山本……。きっと俺の身近にいる人たちが
守護者なんだろうな……。晴れと雷は何となく予想つくとして、
なーんか……霧の守護者が嫌な予感するんだよね。とはいえ――
雲、か……)」