201602/20 物書き思想 オリジナル短編 0 ただそこにあるは現実。消えはしないのに不安になる。とても幸せであるはずなのに心は空間。埋め尽くされる事のない広い場所。「ねえ」ただここにあるは真実。変わりはしないが進んでいく。何も悲しむ事はないのに心は春雨。晴れる間もなく曇る場所。「ねえったら」もしも天にこの手が届くのならば。私は何を願うのだろう。人は何を望むのだろう。誰にも分かるはずのない問いかけ。「もしもーし」呼びかけは聞こえてくるのだろうか。信じて頼って見つめていれば?「人の話を聞いて下さいませんか、あなた」「……そこには顔をしかめ、不機嫌な僕の妻が立っていた……」「はいはい書くのはそこまで。ご飯できたわよ」「……呼べばいいのに……」「何回も呼んだわ」「……本当かい……?」「ええ、異世界にいるあなたを何度も何度も」「……そうか……」「もちろんよ」「……それはありがたいね……」END. [0回]PR