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黒犬倉庫

版権・オリジナル・ CP 小説中心。よろずジャンルなブログ(倉庫)。二次創作や、オリジナルキャラクターが主軸となる作品が多め。受け付けない方は閲覧はご自重下さい。原作者・出版社等の関係はありません。

第1章 台風6号 勘違いすんな其処ッ!(2)





何が “こいつアウト” だっ!!

いきなり叫ばれたアウト宣言に思わず叫ぶ私。
門番はみっともなく、ぎゃあぎゃあと泣きわめく。
まったく……うるさいな!

『だってお前っ!! なーんにも映らねぇんじゃ AKUMA かも
 しれねぇだろーがよーっ!?』

「……私が映んないって?」

待て待て……映らないってどういうことだ?
私は人間を辞めたことなんか1回もない……はずだよ。

――あ。

もしかして、私が異世界人だからとか……?
私って元々はこの世界に住んでた人間じゃないんだし、もしもそれが
原因だったら、サーチに映らないっていうことはありえる?
断じて人間を辞めたことに心当たりはない、はずだよね。

私がその可能性に気がついた時。



ゾクリ



全身に走った悪寒――いや、それよりもかなり質が悪い。
それは私を貫く、殺気。
素早く足元の白雪を腕に抱き上げた。
身を反転させて飛びのく。

「ふにゃああっ!!」



ザンッ!!!



「……っと!」
「チッ」

私が数秒前まで立っていたその場所へ、空から何か真っ黒い影が、
一直線に振ってきた。

振り下ろされていたのは銀に煌めく刀身。

……多分、すぐに飛び退いていなかったら、私は上から真っ二つに
切り裂かれてたんだろうなあ。
それほどに、今の攻撃はめちゃくちゃ鋭かったし速かった。
舌打ちをして私を睨みつけるのは、細身の青年。
刀の鋭い攻撃からして、素早さはかなりあるだろう。
もちろんその動きが出来る体つきも。

エクソシスト――神田ユウ。

ここの相手は全部、神田なのか!?

何だ何だ?
神田はいつもここで、アウトになった奴らの相手をしてるの!?
その性格に似合わないけど、とってもご丁寧なんだね!!

私はそんなことを思いながらも、神田が繰り出してくる攻撃を、
体をひねったりして次から次へと避けていく。

さーて、これからどうしよう?
アレンの時の場合は、師匠から紹介状が送られてるって言って……
その後で部下たちの手によって、コムイ室長の魔窟のような書類が
溜まりまくった机の中から発見されるんだよね。



…………………………あれ?




紹 介 状 持 っ て ん じ ゃ ん 。
 
 
 
 
 
NEXT.

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