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黒犬倉庫

版権・オリジナル・ CP 小説中心。よろずジャンルなブログ(倉庫)。二次創作や、オリジナルキャラクターが主軸となる作品が多め。受け付けない方は閲覧はご自重下さい。原作者・出版社等の関係はありません。

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第1章 台風3号 エクソシスト(1)





改めて、まじまじと男を良く見てみた。

顔半分の白い仮面、低い黒の帽子。
そして身にまとっているのは、これまた黒の神父服……。
というより、団服って言った方が正しいのかな。
胸にはローズクロスのマーク。

そして、極めつけなのは男の頭の上にどどーんと乗っかっている
どでかいティムキャンピー。
こんな人は、私の知る中でもたった1人しかいない。

これぞある意味変態の見本人物!
クロス・マリアン元帥ッ!!


「今何か、失礼なことを考えなかったか」
「いいえ何も」

……うわあ……千里眼?
それにしても何でこんな所に、クロスさんがいるんだろう。

私は内心、そう不思議に思って首を傾げる。
まあそれはさておいて……未だ手の中にあったハリセンスに向かって
“戻れ” と、念じてみる。
するとハリセンスは一気にその形状を変えて、耳元へと戻って普通の
ピアスになった。

思わずつんつん、と突付いてみる。
だけどピアスは冷たく、普通のピアスに戻ってた。
何で、私のピアスがイノセンスなんだろう……。

……このピアスって別に、何かの店で運命的な出会いをしたとか、
すごく見惚れて買ったとかじゃないんだよねー。
ふっつーに、叔父さんからの15の誕生日プレゼントとして貰ったものだから
大事につけてたんだけなんだけど……。

まさか……叔父さんがこのピアスに何か仕組んだのかッ!?

叔父さん……一般人だと信じてたのに!!
いやまあ、あの人は理論的に不可能なこととかを無限を越えるほどに
やってそうな人だけどさ。
昔からずっと年齢不詳のままだし、洗っても落ちないほど焦げついた白衣
いつも着てるし、よく分からない爆発音立ててるし、モノクルかけてるし、
いつも眠そうだし。

……最後あたりは関係ないか?

「本題に入っていいか?」
「あ、いーですよ」

ピアスと叔父さんの謎に集中するあまり。
存在を忘れかけてたクロスさんが私に話しかける。
そりゃまあ、そうか。

「エクソシストになれ。」
「命令口調が気になるけどオッケェ★」

私は親指をぐっ! と立てて良い笑顔で了承した。
でもこのクロスさん……あー、クロス師匠でいいか。
私はこれからこの師匠に世話になるのか……。
何だかとっても忙しい日常になりそうだ。

修業とか借金とか借金とか借金とか。





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