次の日の朝、今日は何を食べようかと考えながら食堂に行くと、
とてつもなくげっそりとしたリーバー班長を見つけた。
あらららら……。
「ジェリー、俺ベジタブルサンド!」
「はあーい」
「はーあ……つっかれた……」
「やー、お疲れ様ですー、リーバー班長! おはようございます」
「ん? セツリか、おはようさん。ここんとこ、ずっと悪かったなあ。
……こっちの仕事をかなり手伝わせて」
声をかけると、振り返ったリーバー班長は疲れたように笑う。
まあ、最近と言わず、確かに入った頃からずっと科学班の大量の
雑多用事の片付けを手伝ってたからね。
人手が足りてない上に、次から次へと増えていくから。
科学班の仕事は。
「特に任務がなかったから、別に大丈夫ですよー。こき使って
やって下さい。資料探しもコムイ室長起こすのも、平気ですから」
「ああ、助かるよ」
「おまたせー♪ あら、おはよう、セツリちゃん! 何にする?」
「おはよう、ジェリーさん! 私はそうだなあ……鯖のみそ煮定食と
アレをお願いしてもいいですか?」
「りょうかーい♪ すぐに出来るから待っててねー♪」
相変わらずジェリーさんは料理作るの早いなあ……。
もちろん料理はすっごく美味しいし♪
出来上がるのを楽しみにしてたら、ベジタブルサンドのトレーを持った
リーバー班長がきょとんと首を傾げた。
「さば……なんだって?」
「鯖のみそ煮定食です。魚の和食ですよ」
「へえ、魚ねえ。美味いのか?」
「もちろんですよ! 出来たら一口食べてみますか?」
「いいのか? それじゃあ、遠慮なく……」
「んじゃお先に――はぐっ!!」
私はリーバー班長のサンドに一口噛み付いた。
「だーッ!! 俺のベジタブルサンドッ!!」
「セツリちゃん、お待たせー!」
るんるんと陽気にジェリーさんがトレーを渡してくれる。
うわー、ほっかほかご飯が美味しそう!!
「ありがとうジェリーさん♪ いつもながら早いね」
「……セツリ……お前な……!」
「あはは、ごめんなさいリーバー班長 一回ベジタブルサンドも
食べてみたかったんですって。お詫びにこれあげますから、
あんまり怒らないで下さい。それじゃ、今度一緒に鯖のみそ煮定食
食べましょうねー! あ! ラビ神いたんだ。ちょうど良かった、
一緒に食べよーよ」
くすくす笑いながら、私は二人の方に近づく。
「いっしょくたにすんなって言ってんだろっ!!」
「だからセツリ……どういう略なんさ? それって」
後ろの方で、リーバー班長がぽつりと呟いた。
「……あ、レモンソーダ。」
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