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黒犬倉庫

版権・オリジナル・ CP 小説中心。よろずジャンルなブログ(倉庫)。二次創作や、オリジナルキャラクターが主軸となる作品が多め。受け付けない方は閲覧はご自重下さい。原作者・出版社等の関係はありません。

ごちゃまぜ突発台詞集~31~




※(ハリポタ-シリウス/姉ヒロイン)

※『 CaneLepus 』原型






「まったくシリウス、お前はいつまでぐちゃぐちゃと悩んでいるのだ」
「――姉上」
「何もそのように気取った呼び方をしなくとも、今は2人きりだろうが。
 わたしの口調は許せよ、何せ年齢分の癖だからな」
「分かってるよ……姉貴……」

「うむ。してシリウス、まだ悩んでいたのか? わたしはお前の
 好きなことをすればよいと言っただろう?」
「そんなわけには、いかねえだろ」
「いくに決まっている」
「姉貴!」
「長男だからとて、気負わなくていい。ブラック家ならわたしが継ぐ
 所存だ」
「あ、姉貴!? それは――!」

「何を驚いている? わたしはブラック家の長女であり、お前の姉だぞ。
 家を継ぐには充分資格があるだろうに。まあ父母殿は少しばかり
 前世代の考え方をしていらっしゃるからな。女が家を継いで何が
 悪いんだ」
「だが……俺は、姉貴にこの家なんか継いでほしくねえよ!!」
「お前が “そっち側” を嫌っていることは、よく知っているつもりだ。
 ついでにわたしも “そっち側” は反吐が出るくらいに大嫌いだからな、
 お互い様だ」
「だったら何でっ!」

「……シリウス、わたしはな、お前に幸せになってほしいだけなんだ。
 今までずっと我慢していたお前に、お前がしたいようにさせて幸せに
 なってほしい」
「姉貴?」
「ホグワーツの入学が決まった時、家を出られることが嬉しそうだった。
 グリフィンドールに決まった時、あまりのことに泣きそうだった。
 親友が出来た時、初めて満面の笑みを見た。わたしはね、シリウス。
 家のことにがんじがらめになっていたお前を助けたかった」
「……姉貴……」
「お姉ちゃんに格好つけさせておくれ、シリウス。強くて可愛い
 わたしの弟。父母殿が理解しなくても、わたしやレギュラスがお前を
 よく理解しているよ。知っているだろう? お前に心配をかけまいと、
 1人で周りの期待を背負おうとしているレギュラスの覚悟を」
「ああ……」

「だから行っておいで、シリウス。やりたいことをしておいで、
 シリウス。安心しなさい、どこにいてもお前を応援しているよ、
 愛しているよ。わたしの可愛い1番目の弟」





どうせなら心の底から笑って伝えて
送り出してやればいい。

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