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黒犬倉庫

版権・オリジナル・ CP 小説中心。よろずジャンルなブログ(倉庫)。二次創作や、オリジナルキャラクターが主軸となる作品が多め。受け付けない方は閲覧はご自重下さい。原作者・出版社等の関係はありません。

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9 夢見た作家

 
 
 

僕は今日、夢を見たのです。



そこは平和な暖かな光差す町でした。
にぎやかな笑いの絶えない商店街。
子供が走り回っている広い公園。
鮮やかな花畑や、透き通った小川。


僕はいつもみたく、物書きをしていました。


身近にいる者たちの話を聞いて。
新たに見つけた事柄をまとめて。
疑問に思った考えを整理して。
真っ白な紙に真っ白な羽根ペンで。


僕は笑っていたのです。


本を読み買ってくれた若者に。
体を気遣ってくれる老者に。
手を振ってくれた幼者に。
ありがとう、と答えて。


こんな風に血雨の中で立つことなく。
“ピース” たちに邪魔されることなく。
“マスター” の言うストーリーを書いて。
深紅の羽根ペンを躍らせて。



僕はなんて、恐ろしい悪夢を見たのでしょう。



あんな場所は知りません。
気味の悪いほどに白い町など。
今までのストーリーにさえ登場させていない。

主役は “マスター” と “キャラクター” 。
相手は “ピース” だけなのだから。





やはり “作家” は夢を見ない方がいいですね。





END.

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