ドス、ドス、ドス
消印は押してありますでしょうか。
住所は間違いないでしょうか。
それでは、配達いたしましょう。
さあ “ピース” の皆様、待っていて下さい。
今から荷物をお届けいたします。
お出かけになっても大丈夫ですよ。
ご安心くださいませ。
必ずお手元にお届けいたしますから。
どうもこんにちは。
荷物をお届けしに参りました。
印鑑かサインをいただいてよろしいでしょうか。
どうしたのですか、お客様?
震えていらっしゃいますが……ああ、送り主。
ええと……黄泉という方からですよ。
中身は “死” です。
ドスッ
割れ物ではありませんが、落とさないで下さい。
確実にあなた宛てなのですから。
杭でつなぎとめておいてあげましょうね。
早めに開けないといけないものでしょうから。
小さな親切心なのでお気を悪くなされないよう……。
いえ、お礼をおっしゃられるほどではありません。
それではこれで。
さあ。
次の宛て先の “ピース” はどちらでしょう。
“キャラクター” へのものが混ざってないといいんですが。
“マスター” が送り主ではないから大丈夫でしょうね。
今日も良く、血雨が降って綺麗な空ですね。
足の進みが一段と速くなります。
“ゲーム” というこの仕事は本当に楽しいものですよ。
荷物を運び届ける “配達人” の私にとって。
END.