1話
「――ヒバリさん?」
「どうしたの」
「まったく……俺の話、聞いてなかったんですねっ!」
「……仕方ないでしょ……つまんない奴らが群れてたんだから。
それで、何?」
「もう。だから、昨日イタリアからリボーンが来たんですってば。
アルコバレーノ、最強のヒットマン」
「へえ……なるほど。ボンゴレはあの計画を本格的にするんだ……。
あの赤ん坊を家庭教師に選ぶだなんて、本気だね」
「9代目はやっぱり、俺を10代目にしたいみたいなんですよね……」
「下手な部下を選ぶよりは、見る目があるんじゃない?」
「そんなこと言われても……俺、マフィアになる気なんてありませんし」
「知ってるよ。僕が君を何のために今も鍛えてると思ってるの?
向こうから狙いにくるかもしれないでしょ」
「……あ。」
「それくらい気づきなよ。ま……相手を油断させるのも手だし、
今までみたいに無能のフリを続けたら?」
「はい……それは考えてました。まあ……リボーンはそれくらいで
諦めたりしないでしょうけどね」
「どうにもならなくなったら僕の所来ればいいよ――綱吉」
「はい、ヒバ……あ、恭弥」
「何で最近間違えるの」
「ダメツナの方で慣れちゃった」
2話
「面白かったよ、あのジャンプ」
「そりゃ見てる方は楽しいでしょうけど。疲れた……」
「それってどっちに?」
「……もちろん下手なバレーするのにです」
「面白かったよ」
「…………。」
3話
「ふうん?獄寺隼人ね……綱吉には必要ないんだけどね」
「疲れますよ。リボーンだけでも苦労してるのに」
「違うよ。綱吉の傍にいることが気に入らないって言ってるの」
「っ!……だって……恭弥、最近見回り多いから……」
「――そういえばそうだね。じゃあ委員会室作るの、ちゃんと考えとくよ」
「……うん」
「おいで、綱吉」
「恭弥……早く風紀委員の場所、作って?」
「分かったよ」
4話
「はあ……もう。疲れたなあ……」
「それくらいいいんじゃない。あの教師……うるさかったんだよね」
「それはそうなんだけど。だいたい、理科のテストでいきなり成績を
あげろって言ったって……今までずっとダメツナ演じてた意味、
ものの見事に全部なくなっちゃうじゃないか……」
「綱吉の退学話が本気になったら、僕が出向くつもりだったけど」
「――それは駄目。」
「どうして?」
「……バレちゃうから」
「僕としてはバレてもいいんだけど――まあ、綱吉がそう言うなら」
5話
「…………………………………………。」
「あの、きょ、恭弥?」
「山本武……だっけ……あいつ、ちょっと咬み殺してくる」
「ちょ、待ってよ恭弥!!」
「離しなよ。綱吉を屋上から落としといて……良く能天気に笑ってる」
「俺は無事だし、山本もわざとじゃないから!!」
「わざとだったらその場で咬み殺してる」
「でしょ?だから待ってってば」
「…………仕方ないね」