ごちゃまぜ突発台詞集～35～

※(DRRR/裏世界ヒロイン)

「私はね、異世界というものは硝子越しの世界だと考えているの」

「……はあ」

「そこにはひとつの扉などなく、私たちはただ透けて見える世界を、
　硝子に張り付くようにして見ている。そうするとね、決して
　触れることのできない遠い向こう側で繰り広げられている世界が、
　とても間近で起こっているものだと錯覚できるの」

「錯覚……ですか」

「そう、親近感、とも言えるかしら。知らないような世界が間近にある、
　自分はその中にいると感じている、だから自分も今までとは違う、
　新しい自分になれるかもしれない――自分は何でも出来る」

「つまり貴女は僕に、何を言いたいんですか」

「憧れは越えるからこそ現実になれる。だから憧れを越えない限り、
　等しくなることは、混ざり合うことは、手に入れることはできないのよ。
　帝人君」





どうせなら虚像の真実を
総て解き明かすまで。