11話
「…………へえ……僕の綱吉に惚れたんだ。そのハルって子」
「恭弥、トンファーしまって」
「…………で、その子のうちってどこだったっけ」
「恭弥、トンファーしまって」
「…………ああ、知らないなら草壁に調べさせればいいか」
「恭弥ってば……」
12話
「問7、どう考えても中学1年に出す問題じゃないと思う……」
「そうみたいだね。でも綱吉には、楽勝だったでしょ?」
「まあね……ダメツナ演じてたから結局何もしなかったけど」
「面倒だね。もうダメツナ演じるのやめたら?」
「……今までの苦労が水の泡だよ……」
13話
「綱吉、何か思い詰めたような顔してるけど」
「……嫌な予感がするんだ、恭弥。良く分からないけど……」
「落ち着いて、綱吉」
「分からない。分からないけど……今日の騒ぎで何かが……!」
「綱吉」
「怖いんだ、恭弥。……何かが全部壊れていくような――
全部消えるような気が……!!」
「何があっても綱吉を壊させないよ」
「……きょ……や……」
「綱吉に降りかかるものは、全て咬み殺す」
14話
「………………今度は笹川了平ね」
「いてて……気づかれないようにダメージ軽減はしたんだけど」
「しかも綱吉の顔を、思う存分殴ってくれてる」
「打ち返すわけにもいかないじゃん」
「ねえ綱吉、やっぱりダメツナ」
「まだ駄目」
15話
「死ぬ所だったなんて聞いてない」
「そりゃあ今言ったんだし。……だっ!!いってえ……!!
トンファーで頭、叩かないでよ!」
「僕は許さないよ」
「恭弥?」
「君を鍛えた意味は?君を僕のものにした意味は?全て消える」
「……それは」
「不治の病?僕はそんなの知らない。そんなので勝手に死んだら
僕は君を許さない」
「……恭弥はホント我侭だよね」
「それがどうしたの?本当のことでしょ」
「ねえ、恭弥」
「何」
「俺が生き恥をさらすのは、恭弥じゃない人に俺の醜さを見せて、
へらへら笑ってるしかなくなることだよ」
「…………。」
「だから、俺はダメツナを演じてくんだ。“本当の俺”は恭弥が
知っていればいいんだ」
「……なら、ますます死んだら許さない。地獄まで追って咬み殺す」
「そうしてくれたら俺は嬉しいよ」